現地名 千葉県香取市与倉 旧下総国香取郡大戸庄与倉村
(佐原市合併前は千葉県香取郡香西村与倉 香取神宮の西に隣接するため香西村と呼称)
人生六十年、私の知っている六十年前頃からの覚えている言葉(方言・訛り)を思いつくまま 蒐集しています。 今後も随時追加してまいります。 ご覧の方で、他にも追加語がありましたら、ご教示ください。 ご感想などもお聞かせください |
|
||
|
||
あか | 野良のことを。「あか仕事」「アカねずみ(野良にいるハツカネズミ)」、 「垢」アカ、 赤、 | |
あくぬき | 野菜、植物にはそれぞれ特有の「アク」がある。アクはそれぞれ用途がある。自家製の蒟蒻(コンニャク)をつくるとき藁灰のアク水を使って作る。又、アクヌキといって餅つき(ヨモギ餅)一回搗いたものを水に浸しておき、もう一度つきなおすと何時までもやわらかく食べられる。 | |
あちこい | 羨ましいこと | |
あっぺい | 1.「あるだろう」の意。「いしらえにあっぺいや(お前の家にあるだろう)」 2.汚いことを子供に云うとき。「アッペー」 | |
あで | 小さい川で魚―ナマズ、ウナギ、カニ、…のすみかのこと。「あでさぐり(ナマズなどをアデに手をいれて素手で捕らえる)」 | |
あでげぇぶち | あてがいぶち。「お金をあてげぇぶちで払う(先方から請求されたのでなく当方から気持ちで支払いすること)」 | |
あてずっぽう | あて推量。アテズッポウでものを言うことは余りよろしくない。後でいろいろの問題がおこる。 | |
あばり | 養蚕のマブシ、魚捕用の網などを編む道具で、竹で作った編み針のこと | |
あられ |
1「あられ」とは田舎の手製のオヤツ、餅を5ミリ位の賽の目に切 り、陰干し乾燥貯蔵して時々取り出してホウロクで煎って砂糖醤油で味付けして田んぼなどでオヤツとして食べる。これは「いむし」の親分みたいなもの。「いむし」の項参照 2 空がしぐれてバラバラと降ってくる アラレ大の雪氷の塊のことをアラレという |
|
あんごく | またぐこと。歩きこえるの意。「水たまりをアンゴえて通る」 とびこえる、とはちょっと異なる。「ハンゴク」と言う所もある。はねてこえるの意? | |
【い】 |
|
|
いかい |
大きいこと |
|
いかけ |
鍋釜をハンダ、ブリキなどで修理することをイカケると云う。いかけ屋さんという商売があり天秤棒で道具をかつぎ移動して修理してくれた。 |
|
いきれ いきれる |
1.湿度が高くむしむし暑いこと。「今日はイキレる日だね」 2.腹たって怒ること。「今いきれているから離れていた方がよい」 |
|
いしゃ |
お前のこと。「にし」と云う所もある。「いしゃらへ(お前の家)」 |
|
いしけん | 子供のいしけり遊びのこと。ジュウタという、いろいろの絵のあるガラス製の丸い石を、地面に丸や四角を書いて蹴って目的の所に入れて競う遊び。 | |
いしてい |
わるいの意。「いしてい道(泥んこ道など悪い道)」。「いしてい女(顔のわるい女でなく、主に根性の悪い女のことを云う)」「あの女(アマ)はいしてい奴だ」 |
|
いじゃり |
らい病などで、歩けなくなった人を云う。 |
|
いじゃる |
小さい子供が這いハイでなく、座ったまま、ずって進むこと。又、「しゃる」は、後へさがること。 |
|
いちこ |
1.藁で編んで作ったオハチいれ。冬ごはんが冷めないようにおヒツを入れておくもの。赤ちゃんを守りするとき入れておくと安全、古くなると腰がぬけて傾いてしまい、使い物にならなくなり、猫の寝床になってしまう。長野の方ではツブラと云うそうです。 2.祈祷師(占い師?)霊を自分の体にのり移らせ、その人の言葉を伝えることを業とする女の人を「いちこ」或は「いたこ」と云う。 |
|
いな | 「イナにあやされる(赤ちゃんが眠っていて、無意識に笑うことがある。これをイナにあやされて笑ったと云う)」 | |
いぬし |
「ゆぬし」ともいう。粉粒状の小雪のこと。しぐれて急にサラサラと音をたてて降って来る。 [類]みぞれ(雪まじりの雨)、あられ(雨雲が氷になり降ってくる、アラレ位の大きさのもの)、ひょう(大粒でピンポン玉、卵大のひょうが降って来ることがある) |
|
いぼり |
「イボリ餅(餅米を蒸かすとき、蒸気もれで沸けあがんない餅米をつくと、ボツボツでまづい、この状態を云う)」 |
|
いむし | 米を煎って味付けし、野良仕事のおやつにカキもち、アラレと同様に食べる。作り方は、種籾の残りを蒸して干してモミ殻をとり、ホウロクで煎って味付けする。 | |
【う】 | ||
ううち | 唖、口の利けない人。 | |
うっちゃる | 捨てることを云う。相撲には「うっちゃり」と云う技がある。 | |
うらっぽ | 「うらぽ」ともいい、竹木などの上の方の部分を云う。 | |
うんと
いっペい
|
沢山、いっぱいのこと。
成田方面でいっぱいのことを「でこう」と云う所がある。「今年は竹の子がデコウ出たよ」などと云う。
1.色彩 2.いろをやる(性交) |
|
【え】 | ||
えどづな | つるべ縄のこと。手縄を何本も上からぶらさげて隣人助け合って大勢で太くナって作る。
この縄の両端につるべ桶をぶらさげ、片方づつ水を汲み上げる。使用して古くなった「えどづな」はオシギリで切り刻んで左官やさんの壁塗りのツタになる。 |
|
えボ | 1.手、足、顔等にできる黒くないホクロのことを云う。ホクロの小さいものはホソビ。
2.エボ結びと云って垣根(クネ)等を結う縄の結び方。 |
|
えぼくい | カマキリのこと。 | |
えまし |
えまし麦。「えます」とは精白した大麦を一瞬煮て水に浸して置き、ごはんを炊く時混ぜて一緒に炊く。 麦めし、「ひしぎ麦」は炊く時混ぜる。麦めしはカッケの予防に非常によい。この麦の混ぜる量は、農家の人は今みたいに栄養を考えて食べたのでなく、各家々の経済上の考えから混ぜた。白米は貴重で麦の方がずっと格安であった。半、半以上に混ぜると大バクめしと云って黒いご飯であった。 |
|
えんま | 1.田圃とたんぼの間にある水の流れない川、用水のこと。「えんま」にはフナやナマズ等小魚が一杯いて、水をカップスと、いろいろの魚が面白いほど捕れた。
2.「えんま」をエンにアクセントを強めて云うと閣魔サマ。 |
|
【お】 | ||
おおてぶし |
大きな事業などする人。 |
|
おおな |
田圃のあぜ道−畦畔。「おおな塗り」、「おおな草刈り」。おおなアゼの小さいのをクロと云う。 |
|
おかちめんこ |
器量の悪い女を云う。ブス。 |
|
おがみ |
「おがみの家」土台のない掘立小屋のことで開墾(開拓)者等の仮ずまいの簡単な建て方のこと。 |
|
おきり |
オキのこと。タキギが燃え終わって赤くなったもの。冬コタツに入れたりする、消し壷に入れて「消し炭」を作る。 |
|
おし |
1.重しのこと。漬物の重し、コウコ石。 2.オシ、ううち=口の利けない人。 |
|
おじい
おばー |
田舎で二番目、三番目の男、女のことを云う。男はオジッポーとも云う。 |
|
おしぎり |
牛馬の餌、稲藁を切る道具 |
|
おそ |
口笛のこと。「オゾ」「うそ」とも云う。「オソを吹く」、「うそぶく」(ウソと云う鳥は静かな口笛のような声で鳴くと云う) |
|
おだ |
刈り取った稲束を乗せて乾かすもの。「オダあし」、「オダがけ」 |
|
おだぬく |
間の人、仲介人などを出し抜いて事を運ぶこと。仲間にされないことを「オダぬかれた」と云う。 |
|
おだをあげる |
ご機嫌になり、勝手な主張、気炎をあげて騒ぐこと |
|
おたんこなす |
おたんちん=人をあざけり笑う言葉。まぬけ、のろま、とんま。 |
|
おちこ |
蟻地獄の虫のこと。「うしこ」、「おしこ」とも云う。 |
|
おっちゃす |
こわすこと。「ぶっちゃす」も同じ。 |
|
おっぱだき |
賭け事、子供の遊びの勝負で負けて取られてしまい全部無くなってしまうこと。「ピヤンコ」、「スッカンピン」 |
|
おっぴぐ |
ペしゃんこにすること。「しうとが嫁をおっぴぐ(シウトが嫁さんをいびり、従順させること)」。「おっぴがれる」 |
|
おっペす |
押すこと。「坂(サンガ)へいったら自転車オッペしてくれョーなー」 |
|
おっぽる |
ものをなげ捨てること。又放り棄てること。「ほっぽる」。 |
|
おにむし |
カブトムシのこと。クワガタは「ハサミムシ」 |
|
おべっか |
オデレツとも云う。おせじを云うことの意。余り良いことでない |
|
おぼすな |
うぶすなサマ。鎮守様のこと。 |
|
おぼやき |
ウブヤキ、産衣祝い。お産をしてから21日〜35日位で、親戚、お客さんを呼んで、お宮参りをしお祝いすること。 |
|
おんつぁ |
おっつぁん、おっつぁまとも云い、二三男で独身の厄介者のこと。 |
|
おんぼやき |
1.ノウ干しの落花生を枝のまま焼いて食べること。タキ火にあたりながら口を真っ黒にして食べる。おいしい。 2.火葬のこと |
|
か行 | ||
【か】 | ||
かいがりむし | チャガラムシとも云う。桑の葉などにいる赤茶色の虫。ササれると腫れ上がり痒い。ヨモギ汁をつけると治る | |
かくし | 物入れのこと。男の子は着物、羽織りの内側に物入れ、ポケットがつけてあった。女の子は着物のタモトに物をいれていた | |
かける | 1.動物などを交尾させること。
2.欠ける。掛ける。賭ける。駆けるもある |
|
かさびた | カサブタ。炎症、おデキの治りぎわに出来る。はがすと血が出たりしてカユい | |
かせる | 1.ものを食べさせることを訛って云う。
2.毒虫にササれた時、又はカセの木にさわってしまった時など皮膚がカセてあかくなり痒いことを「カセた」という。毒を中和させるのにヨモギの汁をつけると治る |
|
かつぐ | 冗談に人を騙すこと。又、物を担ぐ事 | |
かっちげい |
農家で稲刈りの終わった日のこと。最後の稲株を二づかみ刈取り、ブッチがえに束ねて持ち帰り、コウジン様にボタ餅などと一緒にお供えし祝う。「刈り違い」?が語源 |
|
がっちょう | 二本の棒を十文字に結ぶことをガッチョウ組むと云う。三本の棒などを組み結んだものをサンチョウといい、二組作り洗濯の物干し竿の足等にする | |
かづっかご | 農家で使う男用の運搬具。堆肥、野菜などを二つのカゴに入れて、天秤棒の両端にブラさげ、かついで運ぶ。女の人はショイカゴ又はショッカタで物を運んだ | ![]() |
かっぷし | カッポシともいい、小さい川を堰とめ、バケツなどで水をはらって小魚を捕まえること | |
かどんま |
カタグルマのこと。肩馬の訛り? 地方によりいろいろの方言があり面白い。NHKのラヂオ放送で聞いたのですが、栃木−てんぐるま、えんぐるま 奈良−さるまっか新潟−ちょんちょんぐるま 青森−でんでまっか 長野−でんごろまい 宮城−くびっこのり その他−じよんがらがっちょん、びびんこ、びゃんこ、等と云うそうです |
|
かのこ建て |
現在のコンクリート基礎建築と違い、古い昔の農家にある。丸い土台石の上にエンズカ、その上に土台を組んで建てる。地震の時などグラグラするが丈夫で、二百年も三百年も持つ建築法である |
|
かび | 1.カビ菌のことは勿論であるが当地方では 2.稲の刈取り後の稲株のことを「カビ」と云う。「カビ境」、「カビ田耕い」 | |
かまいたち | 小さい竜巻のことで、突風のことを云う。手足を切られるから近寄ってはいけないと云われる | |
かまちこ | 小とかげのこと。カマチョロとも云う | |
かめの | セキズイの突端、お尻の先端、だいじな所−急所。カメノを打ったら死んでしまうと云われる | |
かーらけ | 陰毛のない女のこと | |
かれこ | カレポ、カレポシ、かれペし等ともいう。カレコは松、杉などの枯れ枝のことで竹棒の先に鎌を結びつけ、カキンと掻いてとる。ご飯など炊くタキギに適する。昔の農家では、ご飯は「サライキ」−松の枯れ落葉と「カレコ」で炊いたものが一番おいしいと云われていた | |
がんだ | ガンダ飯。水あんばい、炊き方が悪く半熟に炊けてしまったこ飯。まずい | |
かんぱ | 1.ヤケドや傷跡のヒッツレなどのこと。
2.現在では金集めのことを資金カンパと云う |
|
【き】 | ||
きえいわりい |
気分がわるいこと。「今日は朝からキエイがわるくてショウネエや」などと云う |
|
ぎーこ |
ギーパともいい、ナマズに似た魚でエラにトゲがあり、食用になる。現在は見られない。絶えてしまったか? |
|
きじげい雨 | 青空が急にくもり、突然ザザーと降って来たと思うと、又晴れて日がサすような天候の、強いニワカ雨のこと | |
きじり | 樹木の根本や細い幹をタキギにしたものでウラの細い方、尻の方をキジリと云う。
「嫁はキジリより貰え」(身分同格より下の家から貰った方が円満にゆくと云うたとえ。 |
|
きたきりすずめ | 着ている着物一枚しかない…何もない人のことを云う | |
きつねつき | キツネに体内に入られる譬え。ノイローゼ病。「コックリさん」まじない、お祈りし、焚火の煙でイぶり出し、悪いキツネの霊を追い出して病気を治すと云う。
考え者(占い者)祈祷し、マが悪いこと(不幸)が続く場合、口伝えに尋ねて行って「考えて」貰い、何か思い当たることを指示され、それに従って何かすると治ることがある? |
|
きびしょ |
お茶の急須のこと |
|
きもいる | 腹たつこと。イヂやける。「キモーいる」とのばすこともある | |
きらくだま | しゃぼんだまのこと? 「きらく」は乞食、「冬の南風と、キラク袋は日暮れになる程大きくなる」のたとえ有り | |
きりぎりすのさんばんご | 痩せた人をカラかって云う。やせっぴい、ほそっぴい。 | |
きんちゃく | 1.銭(ゼニ)入れ袋のこと。口を紐でしぼってしめる。スリのことを巾着切りと云う。
2.Hな話で、具合のよい女性のことをキンチャクと云う。しまる貴重 |
|
【く】 | ||
くさる | 1.物が腐ることをいうが、又 2.子供などの喧嘩で相手にむかっていくことをクサッていくと云う | |
くじくる | くじる。耳の穴などをほじくることを云う。指で撫で回すこともクジクルと云う。「ミミくじり」と云う小さい蜂もある | |
くたけ | つば、つばきのこと。「ふたけ」とも云う。 | |
くちゃめ |
まむし毒へびのこと。卵が孵化してコドモが口から出てくると云う。歯がじゃまになるので噛みついて歯を折ると云う。農家の人はクチャメを見たら必ず捕えて、篠棒の先を割って頭をしばり、家に持ち帰り、ショウチュウ漬けなどにした=マムシ酒 |
|
くっぴがさる | 「くっつまる」ともいい、はさまってしまうことを云う | |
くね | 竹などで作る垣根のことでクネと云う。杭と竹と縄。エボ結びのクネは風流で綺麗である | |
くべる | タキギを焚き入れること。又「さっつもす」という言葉あり。燃え残りの薪をくべること | |
くるり | 1.関節のこと
2.「くるり棒」粟大豆など穀物をムシロに干して、たたいて実を穫るクルクル廻るタタキ棒のことをクルリ棒と云う |
|
くろ | 田圃で畦畔(アゼ)の小さいものをクロと云う。「くろぬり(たんぼの水面を平らに保つために「クロ」を作る)」 | |
くんねぶる | 目をつぶること。「くっつぶる」ともいう。「くん」は強調語? | |
くんのむ | ものを飲み込むこと | |
【け】 | ||
けいど | 田舎で道路から門までのあいだをケードと云う。「ケードの長い家」。現在は敷地いっぱいに家を建てるのでケードはない | |
げいもねー | 必要ないこと | |
けいりんぼ | 野菜や果樹などで、交配した元の悪い種類が出てしまうこと | |
けえーしょ | 「ケェーショウなし(ふがいないこと、甲斐性なしの訛り)」 | |
けぇーむ |
農作物など天候不順や病虫害により、不作となり全然収穫がなくなってしまう事。「けぇーも」とも云う。「皆無」の訛り |
|
げすざぁーる | 農家で堆肥などをゲスザァールに入れて抱えてふる | |
げせねー | 納得出来ないこと。「解せない」? | |
けっくり | しゃっくり、ひゃっくりとも云う。止まらないで百回続いて出ると死ぬと言う | |
けつひぼ | 「ケツヒボぬかれる思い」腸(はらわた)を引きぬかれるような気持ち−断腸の思い | |
けつめど | お尻の穴のこと、「ケツメント」とも云う | |
けーねい | 体が思うようでなく虚弱のこと | |
げーろ | かわず、カエルのことを云う訛り。ゲーロッ葉という兎が喜んで食べる草あり | |
げろ |
嘔吐のこと。「ゲロをあます」。又「ヘドーを吐く」などと云う。現在語では警察などで自白することをゲロすると云う |
|
げんば | 火事の消火用の水を入れたり運んだりする大きい桶のこと。又、似た言葉で「めんぱ」飯鉢=弁当箱のことで山仕事をする人などが持って歩いた | |
けんぴき | 首すじのこと。肩凝り疲れると、「ケンピキが痛い」などと云う | |
【こ】 | ||
こうせん | 大麦を煎って挽き、砂糖をマブして食べる。お湯を入れて煉るネッコ、おいしい。米を煎って作ったものは「こめコウセン」、もち米で作ったものは「モチごめコウセン」 | |
こうれん | せんべい | |
こさ | 「コサ切り」電線などに邪魔な木の枝切り | |
こざき | こだき、ともいい砕け米のこと。せんべいの原料。米撰ジタ=未熟の青小米のことでセンベイや鶏の餌になる | |
こじれる | 話合いなどがうまく行かないこと | |
こじくれる | 子供などが自分の思うようにならないで、機嫌をわるくしてスネていること | |
こっペ | 子供など可愛いこと。「おコッペさん」 | |
こっペー | 「コッペーたたく」=若僧が小生意気なことをいう | |
ごとく | 鉄の棒を折り曲げて作った三本足の、鉄びん、鍋をのせて煮炊きするもの。金物やに売っている。大小あり。三本足なのにゴトクとは? | |
こどしる | 傷に毒が入り、腫れて炎症すること | |
こば | 隅っこのこと。「畑のコバ」 | |
こはじ |
1.コハゼ=足袋のコハゼ、 2.小鉢 |
|
こぴしょ | 湯飲茶碗、キウスなどにつく、茶しぶ。風呂に入らない体の垢のことを「コピショがたかる」と云う。不潔 | |
ごむかん | パチンコ、ハジキてっぽうのこと。木の技ザカマタにゴムくだで作った。タマは小石を拾ってきて撃った | |
こもろづまり | 足の筋ツマること。親のバチともいい、木などに登るとなる | |
こわい |
1.恐いこと 2.疲れたこと。「オオこわい」 3.固いこと。ご飯が固く焚けた時「オオこわい」と云う |
|
さ行 | ||
【さ】 | ||
さきっぼ | 先端のこと。「さきっちょ」ともいう | |
ささくれ | 指先、爪のふちなどに出来る小さい皮のメクレ。痛い | |
ささめ |
山野に自生するチカヤのこと。細く縄になって養蚕のマブシ等を作る。「ササメ縄」 |
|
さしこ | 1.竹ヒゴで作った長四角の小鳥カゴやムシかごのこと。竹を細く割ってけずり、ヒゴ通しをとおして丸さを一定にし作る。
2.サシコ縫い。柔道、剣道着などの縫方。厚地の布を丈夫に補強する十文字さしこ縫い |
|
ざつ | ざっかけ、ぞんざい、大ざっぱ性格 | |
ざっくし | 柿の実などをとるのに、竹竿の先をザカに割ってとがけて作る。ザッカケと云う所もある。ザッ串 | |
さっつもす | タキギの燃え残りの枝木をクベること | |
さはじ | 農家などで昔使った土焼きの大きな皿のこと。「どはち」とも云う | |
さらい木 | 松の落ち葉のこと。ご飯を焚くに最適。
「サライキさらい」=松の枯れ落葉をクマ手で寄せ集めること。松の枯れ技カレコをアデ木にして束ねるとクズレない。サライキを女衆は朝早くショッカタに背負って町へ売りに行った |
|
さる | 1.猿
2.雨戸のカギ。カンヌキのこと。 |
|
さるこ |
田圃で稲の分けつ期の頃、夕方葉先にたまる露のこと。稲の葉先にサルコがのぼるのを見ることが出来れば長者になれる、たとえあり |
|
さるのこしかけ |
ガマのこしかけ。立ち木、枯れ木等に生える硬い多年生のキノコ。ガンの治療に利くと云う |
|
さんが | 坂のことをサンガと発音。「サンガヘ行ったら自転車オッぺしてくれ」 | |
さんちょ | 三本の棒を結わいて三本足を二つ作り、竹棒をわたして洗濯の物干しに使用 | |
【し】 | ||
しいぱかぶり | 椎ノ木の沢山生い残った辺鄙な田舎のこと、「シイパかぶり育ち」…野暮ったい人をバカにして云う言葉。 同じような言葉で「ゼイゴっぽ」も軽蔑したことば |
|
しがら | 「シガラ組み」=土止めを作るとき、崩れないように青竹を割って杭に編んで作る | |
しぐれ | 1.ニワカ雨、時雨
2.田植え上がりの休みのことをシグレと云う。お餅をついて食べ骨休みをする 3.鎮守様の祭礼(オピシャ)のお酒を初献、2、3、4満献と順番に振る舞うとき、その間にサービスとして注いで廻る酒をシグレと云う |
|
しったらか | いっぱい、沢山のこと。成田方面で沢山のことを「でこう」という所がある。「今年はデコうタケノコが出た」 | |
しっちゃばく | (紙などを)やぶくこと。
「口バタがシッちゃばける」=布団をかぶって寝たり、食べ過ぎて胃が悪いとき、口端がシッちゃばけると云う。 |
|
しといきれ | 大勢の人の息でムンムンすること。「人いきれ」の訛り。 | |
しびき | 人が死んだとき供える、におい消しの枝葉のこと | |
しびぶとん | 「わらぶとん」とも云う…綿の代わりに稲藁のハカマだけを入れて作った蒲団のこと。暖かい。初めはガサガサするが寝心地はよい | |
しぶおとし | 「シグレ」と同じことで、田植えの疲れをとる休みのこと | |
しゃく | サシコミがおきる…ミゾオチ腹痛がおきること。
「癪にさわる」=腹立たしいこと |
|
じゃく | 子供が腹痛いとか、頭痛いとウソを云って学校をズル休みすること | |
じゃーぼ | 「じゃんぼ」ともいう。葬式のこと | |
じゅうた | 子供の遊び、イシケリの石のこと。のらくろ等の絵のあるガラス製の丸いもの | |
しょっかた | しょいカゴと同様、農家の女用の運搬具のことで稲、麦、たきぎ、草刈りなどショッカタに乗せて運んだ。初めはバランスが難しく、何回もひっくり返しながら覚える。腰は非常に丈夫になる! | |
しょんぼけ | 「ションベンバ(小便所)」又は便所。「かわや」「せっちん」「ちょうずば」「にほんばし」等と云う。 | |
しんばり | 1.大黒柱
2.雨戸のカギとして使うしんばり棒。「ツンバリ棒」、「ツッけい棒」等とも云う |
|
【す】 | ||
ずう | 「ズウゲ」ともいい、ドジョウや小魚を入らせて捕まえる、竹を細く割って作ったもの。
又、「ズウポウ」と云うものは竹筒で作ったズウケのこと。ガラス製の「ビンずう」などもある |
|
すくも | 籾殻のこと。
「スクモ釜」=籾がらを焚いてご飯を炊いた。 「焼きスクモ」=保温折ちゅう苗代に使った。 又、スクモは卵、リンゴなどの輸送、保存等に入れて使った。 |
|
すずくろ | 米に虫、ナガムシがはいって夏期頃、米が塊りになっているさま。「スズクロになっている」 | |
すっペど | しきりに、やたらにの意。「すっペどオンコひりに便所にばかり行っている」 | |
すなはたき | 催物、旅行などの後で慰労会を開くこと | |
すばごみ | アー、アーとあくびすること | |
【せ】 | ||
せぐる | 芋などを、本格的に堀り取り収穫するのでなく当座の食べ用に手でとって来ること。「芋をセグッてくる」 | |
せっかん | 1.しおき、いじめること
2.面倒くさい時のこと「せっかんだから」 |
|
せっぱ | 1.いやしく物を食べたがること
2.「せっぱつまる」=土壇場のこと |
|
せなあ | 息子、あととり、セガレのこと | |
せみ | 1.滑車のこと。高い所にものを持ち上げるとき使う小さい滑車
2.夏に鳴くセミ(蝉)。いろいろの種類がある |
|
せーみ | 1.「せーみの袋」=ズックの袋、麻袋のこと
2.セミ(蝉)をセーミとのばして訛って云う |
|
せろせろ | 子供などが空腹で食べたがること。「セロセロする」 | |
せんき | 「センキもち」=漢方で腰、腹の病気のこと | |
せんずり | 自淫、オナニーのこと | |
せんぶり | 山野に自生する薬草で、胃の薬。苦い。お湯に煎じて飲む。千回煎じてもまだニガイからの意? 「シトフリ」とも云う | |
【そ】 | ||
ぞうし | 炊事のこと。おさんどん。 | |
そし | 指などに刺す小さいトゲ。のばして「ソーシ」とも云う | |
そだ | 切り取った樹木の枝や細い幹のことでタキギ、土木用、海苔栽培などに使われる。
「子持ちカカアの腹にはソダのうも入る」…乳を飲まれる母親の腹にはソダのうも入る程いっぱい食べられるの意。「ソダのう」とは、そだ束を積み重ね、藁屋根で覆って雨がかからないようにしたもの。 |
|
そっぺ | そっぺ山…山の側辺のこと | |
そばやき | 「ソバやきをくう」…隣のあらそい等にまきこまれ迷惑を蒙ること | |
そろそろ爺い | 初老のこと | |
そんだあ | 親しい者同志がオ前のことをソンダァと呼び合う。又男年寄りなどで君、あなたのことを「キコウ」(貴公?)などと云う人もある | |
た行 | ||
【た】 | ||
たが | 1.「タガまわし」=子供の遊びで自転車のリム、ワッパまわしのこと。ボウで押して遊ぶ。
2.桶屋さんが青竹を割ってよじって編む、桶、樽の補強のタガ |
|
たかじょう | 1.鷹匠=タカ狩りの鷹を訓練する人
2.香取地域の多田方面で地下足袋のこと。(値段の高い履物の意から?) |
|
だず | うなぎの幼いもの。川の水の色が変わるほど沢山群遊して上がってくる事がある | |
だってい | ダイナシのこと。泣き顔。「いい女ダッテいだ」などと云う | |
たつみ | 巽タツミ−辰巳の方角のこと。
「タツミがかる」=生暖かく、湿度の多い天気の日のことをドゲッたいなどと云う。 |
|
たばこだね | 金銭に特にこまかい人のこと。(煙草の種は非常に小さい) | |
だまくらかす | 人を騙すこと | |
たんこき | 片足でハネること。ケンケンと云うところもある | |
【ち】 | ||
ち | 1.羽織の紐をつけるS型の金具のこと
2.血液のチ |
|
ちいけい | 小さいこと。「ちっかい」「ちゃっけい」「ちゃーけい」等とも云う | |
ちぃーと | 少し、のこと。ワァーかも同一。
群馬の方の人が「少し」のことを「チッタンべえ」と云ったのを聞いたことがある |
|
ちく | うそ。「チクだっぺー」(津ノ宮方面) | |
チやまい | 女の病気。ウツ病。ぶらぶら病。 | |
ちゃらっと | チャッかりのこと。「ちゃあちゃり」とも云う=蛙の顔に小便 | |
ちょっけい | チョッカい、よこやりのこと | |
ちょろまかす | ごまかすこと。「チョロマカス」「ちょろまいた」等と云う | |
ちんちんかもかも | 男と女の仲睦ましいさまをカラカイ気味に云う言葉 | |
ちんぽ | 男の性器、ちんぼこ、ちんこ。 「おちんこ」「おちんちん」。小さい形のを「シイノミちんぽ」、大人のは「へのこ」「まら」等と云う。現代幼児教育では男も女も同一に「オチンチン」と云うそうです |
|
【つ】 | ||
つた | 井戸ヅナの古くなったものをオシギリで細かく切って、左官やさんの壁塗りの壁土に混ぜてツナギに使うものをツタと云う
2.山野に自生しているツル蔦もある |
|
つづら | 柳コウリのこと。又交通道路標識に、つづら折りがある | |
つとこ | 納豆などを作る時入れる、藁で作った入れ物のこと。
村の行事で人形送りをする時、藁で作った武者人形の腰につけて弁当、マンジュウを入れたりするもの。「ツヅコ」と云う所もある |
|
づぼ | タキキ用に手頃の長さにナタで切って作った蒔のこと。貯蔵して乾燥したものから燃料にする | |
つぼやま | 宅地添いの山、裏山などのこと | |
つままり | 手、足の指などに出来るおデキのことで、痛い。なかなか治らない | |
つるべん | つるべ。井戸水を汲み上げる小さい桶。一対のツルベ桶を井戸綱の両端につけ交互に手でタグリ上げて汲む | |
つるむ | 交尾すること。ヘビなどが交尾して、からみ合っているさまを「ツルんでいる」と云う。男女関係で、出来ていることを「二人はツルんでいる」と云う | |
【て】 | ||
でいどうみせ | 露天商のこと。大道店? | |
てぇーら | 連中のこと。「若いテェーら」「俺らいの方のテェーらはヨー」などと云う | |
てーげぇー | 「テェーゲェーにしろ」…大体、ほどほどにしろ | |
でーじんど | お金持ちの家のこと。大尽殿。 | |
でぼげい | 「デボげいの酒」出発、出陣の際、前祝いの酒を飲むこと | |
でほでい | 出鱈目をいうこと。出放題。 | |
でんずだんず | デコボコ、凸凹のこと。「デンズダンズになっている」等と云う | |
てんとうむし | 1.普通はアカホシテントウ、カメテントウ虫のことを云う
2.私の方の地域では、アブの幼虫のことをテントウムシと云う。水の張った田圃で白いウジムシみたいな針のある虫のことで、ササレるとチカッとすごく痛く、後で赤く腫れて痒い |
|
でんぼ | 蕾(つぼみ)のこと。「でんぼちこ」=橋のランカンのギボシュのような丸い飾り物のこと | |
でんむくれ | デンムクリともいい、ジャンケンの時相手より少し遅れて出し、別のをだして勝ってしまうこと。「デンムクリ」は駄目 | |
【と】 | ||
とうご | 畑の隅などに作ってある肥ダメのこと。フタが腐ってなくなり、子供や酔っぱらいが落ちると危険である。夏場などサツマ芋のツルがのびて「とうご」のあり場所が分からなくなっている? 危ない | |
とうれい | 後妻、継夫のこと。「トウライ」とも云う | |
とぉーし | 穀物などを選別するもので、目の細かい金ドォーシ、目のアラい竹ドォーシ等がある…大目、中目、細目 | |
どぎま | あわて者でしくじり等をやらかす人のこと | |
とぐろ | タグロともいい、「ヘビがトグロを巻いている」などと云う。若い不良連中がトグロを巻いて遊んでいる | |
とじぐさる | 髪など手入れをしないでカラマっている状態を云う。不潔な髪 | |
どっか | 竹馬のこと。低いものを「ヂドツカ」と云う。「チョッカ」という所もある | |
とっかがり | 先端のこと、さきっチョのこと。はじめ、きっかけのことをも云う、 仕事など始めに取りかかること、 | |
とっかがる | 仕事などに取りかかること | |
とっつく | 恨みに思っている相手に、死んでから、トッツイて仕返ししてやると云うこと。「死んでからトッツイてやる」等と云う。「嫁と姑の」ケンカなど…とりつくの意 | |
とっぱどし | わざとでなく、間違えて相手に迷惑をかけること…とっぱぐり、とっぱぐれとも云う | |
どじょうぶち | 「どじょうたたき」とも云う。どじょう針でタタいて刺してドジョウを捕る…夜、松の古い根株を細かく割って乾かしたもの「ヒデ」を燃して照明にし、田圃に寝ているドジョウを一匹づつ、夕タイテ捕る。一晩に一升も二升も獲れる | |
どじょうふみ | 小魚をスクうもので、楕円形で日の細かいザル状のものに、モッテ細い竹棒がつけてあり、足で追って引き上げると小魚が非常によく獲れた。ドジョウフミはかごやさんに頼んで作ってもらう | |
とりめ | 夜めくら…夕方暗くなると見えなくなる眼の病気。ヤツメうなぎを食べると治ると云われる | |
とんかち | トンカチ頭=大工さんのゲンノウに似た形の頭のこと。「ビッテぇ頭」「ぜっペき頭」等もある | |
な行 | ||
【な】 | ||
なぁーご | 田圃にいるイナゴのこと…ゆでて鶏の餌。戦時中ツクダ煮にして食べた。結構おいしい | |
なかま | 1.親戚のことをナカマ或いはナカマ内と云う…身内
2.友達ナカマのこと |
|
ながらみ | 足の内ナガラミ蚤にも食わせるな…足の急所、弁慶の泣き所と云われる | |
なす | 野菜の茄子。又、赤ちゃんを産む、卵を生むことをナスと云う | |
なべづる | 遠い親戚のことをナベヅルになっていると云う。持つ手ヅルで繋がっているの意から? 又、えだ−枝ともいい、枝付合い | |
【に】 | ||
にいしゃびっくり | 何の幼虫か分からないが?ミノむしと違い、ミノがなくサナギだけで竹垣根などに何匹もずらりと並んでピクピク動きながらブラさがっていたのを見た記憶がある | |
にぃーじる | にゅうじるともいい、我慢すること | |
にわむし | ニラムシとも云う。夏、庭の小さな穴に棲んでいる白っぽい小さい虫、細い緑の野ニラを穴に入れて置くと、ピクッと動き、引き上げるとニワムシがカミついて居て捕まえられる。ニワムシ釣り | |
【ぬ】 | ||
ぬし | 主人アルジのこと、又古くからいる人のことをヌシと云う。又蛇の古い大きいのをヌシといい、屋根などに棲んでいてネズミなどを食べて家を守っていると云う。このヌシは殺してはいけないと云われている | |
ぬだる | 赤ちゃん等が這うことをヌダると云う。又、田圃の、手で草をとる除草のことをヌダリをやると云う | |
【ね】 | ||
ねぇーら | ネェーラ描といって…食べ物をたべないで痩せ、目にヤニをタケて衰え弱っている描の病気‥マタタビをやると良いと云われている | |
ねぇーぽろ | 沸騰したお湯のこと。熱湯。「ネェーポロかかって大ヤケドした」 | |
ねかせる | 1.堆肥、納豆、麹など発酵させて腐らせることを、ネカせると云う
2.子供を寝かせる |
|
ねがら | 子供の遊び、トンがけた枝木と枝木を土に刺し合い、ぶっつけ合って勝負する遊び | |
ねずばる | ウンチがなかなか出ない便秘のこと | |
ねっちょう | イヂワルする行為のことをネッチョウすると云う。いやがらせ、わるさ | |
ねどぢ | 「ネドヂをウツ」馬小屋で馬が足をドタバタさせて、元気よく起きあがるさま。元気のよい夫婦がよる、元気よく営むさまを「ネドヂをうっている」と云う | |
ねぼり | 台風などで樹木が根こそぎ倒れること | |
【の】 | ||
のう | 稲、藁、落花生のノウ…のうボッチのヤネを覆ぶせ、雨がかからないようにして積み重ね、自然乾燥させる | |
のっぺじる | 大根、里芋、にんじん、あぶらげ等の入った醤油汁のこと。けんちん汁=のっペ汁と同じような具を油でいためて作る醤油汁のこと | |
は行 | ||
【は】 | ||
はかいく | 仕事など能率の上がること。はかどる。はかめやり…仕事の能率のあがる人のことをいうが、少し丁寧サに欠ける人のことを云う。ざっかけ、大ざっぱな性格 | |
はがじ | ムカデ類に属し、毒のある多足類の虫。ハガジを退治すると成田さまお参りしたと同じご利益があると云われる。 (いわれ?…不動さまがハガジに眼をササレ患った?) |
|
はしかっぽい | 稲、麦のノゲが体にサワってジバジバ痛いっぽいことを云う。ノガっぽいとも云う | |
はしょる | 端折る。「着物の下方をハショる」 | |
ばっけ | 「ぶらけ」「ぼっけ」という所もある。山のはしの山砂などの出ている崖のこと。子供らが落書きなどして遊ぶ所で危険な所が多い。崖の下の家=バッケ屋などと云う。又、バッケのことをビャクという所もある | |
ばっち | 兄弟で男の末っ子のこと | |
はね | 1.鳥の羽
2.テコのこと |
|
はねこ | ハネコとうもろこし。小粒で煎るとハネて大きくなる。今のポプコーンと同じ、鎮守さまの祭礼「オビシャ」の供物、酒盛りのつまみにする | |
はねる | 1.子供がとびハネル
2.泥をハネル 3.車が人をハねる 4.芝居、催物などが終わること |
|
ハネーる | 1.子供の両足をかかえ、ダッコしておシッコをさせてやること
2.農作業の脱穀機などを据え付けすること。「機械をハネーる」 |
|
はめ | 農家で、籾、米を貯蔵して置く所。納屋の中、母屋の入口の土間などに作ってある。一二三四五六七八九十とか、いろはにほへとちりぬ等と書いた十枚のハメ板を取ったりハずしたりして中の籾などを出し入れした。下の何枚めかのハメ板に小さい取出し口がついていた | |
はめる | 1.男の性器を女の性器に入れること
2.計画して人を騙すこと |
|
はらべーぼ | 腹這いのこと | |
はんぞう | 藁で作った稲を束ねるもの。来年の自家用稲刈り分、概算数えて冬の間ヒマの折に作ってしまって置く。大体、一反当り800束〜1200束くらい。 稲を束ねるものをハンゾウと云うが、大マルキ=12束、15束位を一把にマルく、このマルくものを‥よっつおう、ろっつおう、りっつおう等と云う |
|
【ひ】 | ||
ひげ | 1.人の髭(ひげ)
2.木材を紙のように薄くケズって作ったもので、まんじゅう、揚げ物など包むとき下に敷いて包む。昔、自転車の氷屋さんがカンナでケズって氷をヒゲに入れて売ってくれた |
|
ひご | 小鳥かご(サシコ)を作るとき竹を細かく割ってケズり、ひご通しにかけて丸さを一定にケズる、この竹の細い棒のこと | |
びだげる | 子供などが甘ったれてぐずること。「まぶれる」とも云う | |
ひで | ヒデぼっかのことで、何年も前に伐採した松の大木、古い根株で松ヤニがよくマイてるものを掘取り、細かく割って乾かし燃すとよく燃える。ドジョウぶちのカンテラ照明にする。黒いケムリがすごく出るのでドジョウぶちをやった後は顔が真っ黒になる。 | |
ひとだま | 「タマセ」とも云う。夜お墓の方から青白いひかりの尾をひいて飛んでくる。人が死ぬ前ぶれ?などと云う。リンが青白く見えるのか? 人魂? | |
びゃく | バッケなどの崖砂がくずれることを云う。又、井戸掘り、井戸修理のとき穴の中で土砂が崩れることをビャクが来たといい、危険で恐がられる。ヤマが悪いなどと云う | |
ひゃくひろ | 動物の腸のこと。又、かえる、ガマがえるの卵のこと。白いカン天状のものが一杯ツナがっていて日がたつにつれ、黒くなりオタマジャクシになり、蛙になる。気持ち悪いもの | |
ぴやんこ | 勝負して負けて全部とられてしまうことをピヤンコになったという。又同じに「オッぱだきになった」とも云う | |
ひょう | 1 獣のひよう 2 空が時雨れて降ってくる雪氷の塊、ビンポン玉、卵大のひよう農作物などに多大の被害を与える。 |
|
ひろ | 尋。両手をのばした長さを1ヒロと云う。子供の頃タコ糸を買う時、幾ヒロ欲しいと云って買ったことがある | |
びろぎでる | はみだして出ること | |
びんご | ビゴとも云う。=動物の子供など育ちそこないのことを云ひ、「ヤモイっぽ」とも云う | |
びんちょ | 子供が靴などを右と左間違えてはくこと、ビンチョクレとも云う。同じような言葉で…物の上と下を間違えて持ったりすることを「さかさま」と云う。 又シャツなど表と裏を間違えて着ることを「うらげっちょ」といい笑われる |
|
【ふ】 | ||
ふぇりふぇり | 危篤状態のこと。「フェリフェリしている」等と云う | |
ぷじける | 樹木や木材が長い間に雨などで腐ってしまうことを云う。「プクジける」も同じ | |
ぶす | 1.ロベたで愛想のない人のことを云う。無愛想
2.現在は顔、器量わるい女の人のことをブスと云う |
|
ぶすけ | 土を焼いて作った小さいものでオカメ、ヒョットコ、テングなどの顔があり、昔の子供の遊び道具。オハジキみたいにブッつけたりして遊んだらしい。畑の土の中から時々出てくる | |
ぶっちめ | 小鳥を捕まえる、竹と糸で仕掛けるワナのことで「バッチメ」とも云う。小鳥が餌を食べようとするとクビがシマってしまう。(参考:「ばな」) | |
ぶっちげい | 「ブッチげぇる」=交叉し合うこと | |
ぶっちゃす | ブチこわすこと | |
ぶっちらかす | 「散らかす」を強調する言葉 | |
ふっつぇ | 農作物で収穫を目的として種子を蒔いたでなく、自然に生えて大きく育ったものを云い、ウリ、キウリ、トガラシ等があり、「フッてぇ」とも云う。トマトなど人の腹を通った、腹クグリで芽が出て育ち、実がなるものもある…小粒トマト | |
ふとっぱら | 度胸がよい人を云う | |
ふるい | 農作物の実を選別するもので、丸い目の細かい金ドオシや目のアラい竹ドオシ等があった。フルイ屋さんと云う商売あり | |
【へ】 | ||
べぇーべぇことば | エかべぇー、エーベぇ、イくべぇ、インベぇ、アっペぇーよ、アんべぇーよ、ソうだっペー、ソうだべよー、等、べぇーべぇー言葉はこの辺だけと思っていたら、旅行で東北に行った時「会津の鶴ヶ城」のパンフレットにべぇーベぇー言葉あり | |
ぺた | パアー、パタ、メンコという所もある。大判…一銭パー、五厘パーなどあり。勝つことを「モウける」といい、負けて全部とられてしまうことを「ピヤンコになった」と云う。ペタにブリキをかぶせたものを「かねペタ」といい、重いのでオコしにくい。
ペタのやり方…「ホンコ(本番)」と「ウソンコ(リハーサル)」がある。おこし…相手のペタの表、裏をヒックリかえすこと。サックリ…相手のペタの下へ入ると勝って取れる。足かけ…相手のペタのそばへ足をかけてやるとオコしやすい。丸ダシ…地面にマルを書いて或いは丸い台の上でやる、相手のペタをマルの外へ出せば勝つ、ペタの隅(コバ)を少し折り曲げ相手のペタにぶつけるようにすると、うまく行く。パチクリ…相手のペタを上にのせてハジいてひっくりかえすと勝って取れる |
|
へったれ | ヘッぴり…屁をヒる、タレる、こく、と云う。へっぴり腰…おくびょう者のこと。はしごっペ、ベ…ブーー、ブ、ブ、ブ、ブーーと出る屁を云う。へっぴり競争 | |
へったくれる | 下駄などスリ減ることを云う…ものが古くなってクタびれた状態を云う | |
へっぴり豆 | 蚕豆(ソラマメ)のことでハジキ豆、おたふく豆とも云う | |
へっぽろ | 「へっぽろ医者」=年寄りの頼りない医者のこと。「へっぽろ爺い」=屁ったれ、老いぼれ爺さんのことを云う | |
へっぽこ | 軽蔑、バカにする言葉で「へっぽこ野郎」「へっぽこ爺い」 | |
へーぼだら | 灰だらけ、灰まぶれのこと。囲炉裏などで餅を焼いて食べるとき、灰が一杯ついてしまうことの時など云う | |
へぼろ | 畑に自生する雑草で玉状の根は薬用になる。最近農薬の関係? 絶えて見えない | |
【ほ】 | ||
ほいろ | お茶を作るとき、葉を乾操させるとき使う。昔はシブ紙を何枚も沢山貼り合わせて作ったものでやったが、最近はブリキ板のホイロでお茶を作るので、以前のような自然の風味が出ないと云う | |
ぼうぼうみなみ | 冬から春頃、生暖かく強く吹く南風のことを「ボウボウみなみが吹く」と云う、空が黄塵で茶褐色になる | |
ほうろく | 大豆、落花生、ごまなどを煎る鉄製の大きいフライパンの親分見たいなもの、カマドの火は弱火に焚く。煎るときは焦げないように竹のササラで良くかきまわす | |
ぽきだす | 吐き出すこと | |
ぼじ | 失敗をヤラカして、対面失墜してしまうことを、「ボジぶっちゃす」と云う | |
ぼたぼた | 1.雨などでビショ濡れになることをボタボタになると云う‥ぬれネズミ。
2.物が上から落ちるさまをボタポタ落ちると云う…棚からボタ餅。 1.と2.は発音のアクセントが異なる |
|
ほったて | 掘立小屋。土台を使わないで丸柱の下の方を焼いて、土に埋めて建てた家のことをホッタテ小屋と云う | |
ほったらかし | 放りっぱなしのこと | |
ぼっち | 米麦などの俵の両側につける藁で編んだ丸いものを俵ボッチと云う。のうボッチ…稲、麦、落花生などを畑で自炊乾燥させる時、雨のかからないようにする藁で作った覆いのことを云う。ボッチ笠…編み笠、すげ笠の一種で「ボッチ笠」は水郷地方独特の作り方で農家の女衆は皆んな仕事に出る時はかぶる | |
ぼっちゃら | 稲扱きの時出来る、籾の脱穀しそこないのものをボッチャラと云う。足踏み機械の頃は沢山出来た、天気のいい日にムシロ干シして、風の吹く日に上から落としてゴトと籾を選別する | |
ぼっちょ | 頭などのオデキのこと。 治りかかったボッチョかすをカッちぎるとマタ血(ヂ)が出る…かゆい |
|
ほっぽる | 放り捨てること、「おっぽりなげる」などとも云う | |
ぼっか | 樹木の根株のことをボッカと云う。ボッカを掘って細かく割り、乾かしてお風呂などの焚物にする。又、古い大きなウナギのことをボッカうなぎと云う | |
ぼっけ | 1.バッケのことをボッケと云う所もある
2.競技(かけっこ)で最下位のことをボッケ、ビッケ、ビリなどと云う |
|
ほまぢ | 当てにしない臨時の収入、取得物のことなどを云う。台帳に載っていない村の共有田‥俗にムグリ田、などで収穫があり代金を鎮守様などの祭礼の飲食費に充てられることがある。このような共有地の田圃のことをホマヂ田と云う。 又戦前の農家で若い人には親と一緒に働いていても決まったお金は貰えなかった。だんな(親)から適当な時に、決まった給料でなく、なにかしかのお小遣い貰う程度だった。金回りのよい家に限られていたが、阿母や忰のために「ほまち」という土地(1反歩未満位の端土地)を本人達の自由にさせて、そこから獲れた収穫物を小遣いとして与えていた家が何軒かあった。 |
|
ま行 | ||
【ま】 | ||
まち | 香取大祭(カトリマチ)、十九夜講(ジュウクヤマチ)と云う | |
まちいど | 普通の深いツルベ井戸でなく中水層から出る浅い井戸のことをマチ井戸と云う | |
まちば | 町のことをマチバ、町に対して田舎のことをゼイゴと云った…在郷?
「ゼイゴっぽ」…田舎っペと同じで軽蔑バカにした言葉 |
|
まなくだま | 目のこと。マナコとも云う。
「かなくぼマナコ」…凹み目のことを云う |
|
まめ | 1.豆
2.億劫がらない働き者のことをマメな人と云う 3.手、足などに出来るマメのこと=血マメもある |
|
まんこ | 女の性器のこと。おマンコ、おマンチョ、ベッチョ、おソソ、現代のマンガではワレメちゃん、今の幼児教育では男も女も同一で「オチンチン」と云うそうです。秋田…アベコ、北海道…ヘッペと云うそうです。日本中ではいろいろの呼び名が沢山あるとのことです | |
【み】 | ||
みご | わらミゴ…藁のハカマをとった芯だけのものをミゴと云う。藁ざいく | |
みので | 田圃で下の田へ水を落とす所をミノデと云う | |
みみだれ | 耳の病気で、耳からウミが出る | |
【む】 | ||
むぐり | 許可、資格のない人が資格のある人と同じようにお医者の仕事や、狩猟‥鉄砲ブチの行為などをすることをムグリ或いはモグリと云う。違反! 又水もぐり鳥‥カヒツムリのことをモグ鳥(チョウ)と云う | |
むじな | たぬき類のこと。マミとも云う。マミ穴という屋号もある | |
【め】 | ||
め | 鹿島方面では動物に、め(奴)をつける。猫メ、犬メ、猿メ、鳥メ、蚊メ…など。この辺でも牛メ、馬鹿メ、きしょうメ、野郎メなどと云う。又自分のことをヘリくだってこの私メが…などと云う人もある | |
めっち | めっぴ…目の悪いメクラの人のこと | |
めねごむ | ものもらい…のこと。迷信で…の水で洗えば治るとか、…様の石でコスれば治るとか、いろいろのメイシンがあるが本当に治るかね? | |
めんずき | 田圃で用水から水を補給する水汲み用具のこと…三角の箱に柄をつけたみたいな手軽な水汲み用具…「メンズキでかっぷす」 | |
めんと | めんとこ、めんこ‥ともいい、小さい穴のことを云う「鼻メント」 | |
めんぱ | 木で作った弁当箱。木コリ等が持って歩いていためしばちのこと。 | |
【も】 | ||
もくろんじ | 羽子板のハネの元につけ重しにする黒い実…のなるモクロンジと云う木 | |
もちぐさ | ヨモギのこと、よもぎ餅。虫にササれたときヨモギ汁をつけると治る | |
もとぼっかの木 | 杉の木などで、丈ながれのない元ばかりの太い木のことで材木屋さんに買いタタかれるものである。同じような言葉で「ぼっかウナギ」…長サの少ない古い太いウナギのことを云う。余り喜ばれない。 | |
もとやま | きこり、木ひきのこと | |
もんきん | モンキン野郎…短気者 | |
や行 | ||
【や】 | ||
や | 1.木を切るとき木こりが使うクサビのこと
2.弓の矢 3.谷津田を「ヤ」と云う |
|
やぁーら | や、カマ田…底の深い田圃のこと。地層が悪く地面がユスるとグラグラ動く。危険な場所として立ち入り禁止の赤い布等が立ててあった | |
やまねこ | 山に棲んでいて警戒心が強く人になつかない…子供が人ミシリしてなつかないことを「ヤマネコ」と云う | |
【よ】 | ||
よい | 「ゆい」ともいい、野良仕事の労働力を交換し合うナラワシのことをヨイ、ユイと云う | |
よき | 斧、マサカリのこと…薪を割る | |
よまいごと | わけのわからないことをブツブツ云うこと…愚痴? | |
ら行 | ||
【ら】 | ||
らんと | らんとば…お墓のこと | |
【ろ】 | ||
ろくさん | 家相方位のタタリによる原因不明の病気。ろくさん厄け…祈祷し等に依頼してオガンデ貰うと治る。「コンジン様」にタタラれた場合もオハライして貰うと治る | |
わ行 | ||
【わ】 | ||
わぁーか | わずか、わーかばかし…少しのこと | |
わっか | マル、円のことをワッカと云う |